どこかのだれかのなにか



 どこかのだれかのなにか。そのなにかをほかのどこかのだれかが含めば、それを少し損なって。それをまたべつのどこかのだれかが含めば、そのなにかの痕か、それともべつのなにかの兆しか。そのようなものをまとめてまるめてポケットの中へと。それをやがて取り出してみるには…。
 そんなつもりはなかったのに、最近見た "La lecon de guitare" のことを考えていたような気に。考えれば考えた分だけ、階段が増えていく。