ゴムボート

先日のこと、新進の作家が僕の部屋へ作業をするためにやって来ました。何をしたかは、上の写真からは想像もつかないこと。自分が思いもしないことを目の当たりにするのはいつだって素晴らしいこと。完成が楽しみです。



舟を漕ぐ。港から出発したわけではないから、その航海は人々が気付くようなものではないかもしれない。砂浜から漕ぎ出したその進みは行きつ戻りつ、ゴムボートは波に煽られ続ける。その様子は海水浴客の姿にも見えるようで、「浜に戻ったらどうするの」なんて聞かれることもあるかもしれない。しかし、それはまぎれもなくゴムボートによる船出である。


「ある随筆」より

いまだにアントワーヌ・ドワネルのことを考え続けています。何かについてたくさん考えながら毎日を過ごしていると、その考えている瞬間はただそれでしかないのに、日常生活の様々な拍子に新たな思いつきにつながっていくことになるのです。

それにしてもトリュフォーという作家の作品について、日本語の文献がこれだけたくさん世に出ていることには感嘆させられます。その中の数多くは山田宏一氏のトリュフォーへの親愛と尽力の美しさの上に咲いているようです。


友人Hさんからの素敵な申し出をいただいて、何か面白いことが始まりそうな予感。
いつも待たせてしまっている友人 I には、申し訳ない気持ち。
いましばらく。