すべての火は火

 積み重ねの後先、その一瞬に花が咲いていることがある。
 その場にいた人々はそれを見た。でも、それはほんの一瞬の出来事。振り返ってその話をすれば、覚えている人もいるし、もちろん忘れている人もいる。大事にどこかにそっと置く人もいれば、忘れたがっている人もいる。つまり、とてもよくある話。

 フリオ・コルタサルカフカよりもそっと近づいてくる。この火があの火と関係のないものだと、一体誰が言えるのかな。