雲の奥の月も



 雨の止んだお昼には『あの言葉の君はどこへ行ってしまったの?』についてのとてもいい言葉が思いついたけれど、夜になればいつの間にか忘れてしまっていました。いまは思い出せずも、やがてひょんなきっかけで思い出すかもしれないし、また別の言葉が思いつくかも知れません。それもまたいつかの楽しみに。あ、でも思い出しました。


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 真夜中の白はグレー、霧の中の黒もグレー。見たり、聞いたり、触れたり、忘れられないたくさんのグレーは秋の日の呪文。