花の名前




  夜、同級生でもある作家たちと今年を振り返る。みんなの作品には実は共通点があって、それは一体どういうことなんだろうね、という話をしてみる。トマス・デマンドとも、フィシュリ&ヴァイスとも違う彼らの蒔き直し。なかなか上手く伝わらないけれど、原因を探すのではなく、そこから世界について想いを巡らせてみなくては。ハートは帰らずともそうすべきだ。エリック・ロメールが言っていたこともそこからさほど遠くはないはず。


 一輪挿しを包んでいた布から、この1年様々な場所で出会った気がする匂い。あの黄色の花、それとも。来年はその名前を知ることが出来るのかな。