世界中の夜に聞こえてくるのは




 年明けから気にかけてきた舟をようやく見届けて。その厚さで沈まないことを祈りながらも、それでも次にすべきことに向けて気持ちは傾けつつ。風の強い海辺で友人の展示を見れば、継続するプロジェクトに感心して、会えなかった友人の東京から広島の4.5hを考えて目を細める。夜にはヴァージニア・ウルフについての日本語文献をいくつも読む。思わず首を傾げるような内容も多いけれど、参考にならないことだって、その意味では充分参考になるはず、と言い聞かせては、リリーの科白を反芻してみる。



"campfire songs" animal collective
"The Fireside" Yo La Tengo

 世界中の夜に聞こえてくるのはきっとこんな音楽なのかもしれない。今夜は笹舟を忍ばせ、そのことだけを思い浮かべて寝袋へと潜り込こもう。